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姫野 順一

プロフィール

氏名 姫野 順一 ?/ HIMENO Junichi
所属 外国語学部国際現代英語学科
職名 特別任用教授
専門分野 経済学史?社会思想史(知性史)?環境経済学?観光学?古写真学

最終学歴

  • 1972年3月 九州大学経済学部経済学科卒業
  • 1975年3月 九州大学大学院経済学研究科修士課程修了 経済学修士
  • 1978年3月 九州大学大学院経済学研究科博士課程経済学史専攻単位取得満期退学

取得学位

  • 経済学修士(九州大学経第158号)1975年
  • 経済学博士(九州大学 経済博乙148号)2011年

所属学会

  • 経済学史学会
  • イギリス哲学会
  • 社会思想史学会
  • 日本英学史学会
  • 日本写真芸術学会

研究活動

  1. イギリス新自由主義の研究では、「<新自由主義>の歴史的多様性:社会哲学と経済構想」(科研基盤研究B:2010-2015年)の代表として毎年欧米から新自由主義の研究者を招聘して国際ワークショップを開催し、当該研究をとりまとめ(British Empire, Social Integration and the History of Economic Thought, Edited by Martin Daunton, Yasunori Fukagai and Junichi Himeno, Routledge, 2016として近日公刊)、河合栄次郎、長谷川如是閑、浮田和民、石橋湛山、新渡戸稲造など、戦前?戦後の日本の新自由主義者の社会改革や福祉思想の解明に取り組んできた。この延長上に、長崎時代にフルベッキから影響を受けた明治維新のリーダーたちの世界史(国家関係論)のなかの国家構想に関心を寄せている。
  2. もう一つの研究領域である古写真研究について、国際的には「幕末?明治期日本古写真グローバル?メタデータ?データベース標準モデルの研究」(科研挑戦的萌芽2012-2013年)で国際標準となる古写真のデータベース構築を提起し、ギメ東洋美術館、ライデン大学図書館、エルミタージュ美術館との提携を深めてきた。今後兄弟校である明治学院大学および、長崎外国語大学のルーツともいえる、フルベッキを派遣したオランダ改革派教会の外国宣教本部があったニューブラウンズ?ウィック(ラトガース大学)の資料館?図書館との提携を目指したい。
  3. 長崎学は今後の重要な私の研究テーマである。この分野では近年「古写真に見る幕末明治の長崎」の研究を進めてきた。この成果は2018年3月6日~5月6日に東京と長崎で開催予定の古写真展「幕末?明治の長崎力」(東京都写真美術館:姫野監修)で公開される。これに関連して今後上野彦馬の伝記、長崎鳥瞰古写真集の編集、長崎学の先達である長崎高等商業学校教授武藤長蔵の評伝などに取り組みたい。
  4. 2016年2月にオランダの研究者を招聘し、Digital Humanitiesの国際ワークショップを東京と長崎で開催した。この成果として、提携が実現した国立情報学研究所の北本教授が開発したiPhoneのアプリ(メモリーハンター:写真再生)を使い、古写真の「歴史記憶再生」プロジェクトに挑戦してみたい。

教育活動

[教育方法?内容の工夫]
各研究領域の概論、各論を講義するかたわら、学生のフィールドワークにも取り組み、長崎大学環境科学部の学生ゼミでは荒れ地を開墾してひまわり畑(西海市雪浦)に変えるプロジェクトに取り組みました。

[作成した教科書?教材?参考書]
?『海外情報と九州』(九州大学出版会 1996年)
?『イギリス100年の政治経済学』(ミネルヴァ書房 1999年)
?『地球環境問題と環境政策』(ミネルヴァ書房平成 2002年
?『環境科学へのアプローチ』(九州大学出版会平成 2003年)
?『社会経済思想の進化とコミュニティ』(ミネルヴァ書房 2003年)
?『環境と人間』(九州大学出版会 2004年)
?『地域環境政策』(ミネルヴァ書房 2011年)
など

主要研究業績

著書
  • 『J.A.ホブスン 人間福祉の経済学』(単著)昭和堂 2010年
  • 『龍馬の見た長崎』(単著)朝日新聞出版社 2009年
  • 『マルサス ミル マーシャル:人間と富の経済思想』(共著)昭和堂2013年
  • 『古写真に見る幕末明治の長崎』(単著)明石書店 2014年
  • 『外国人カメラマンが見た幕末日本Ⅱ』(共著)山川出版社 2014年
  • 『日本人カメラマンの見た幕末明治』(共著)山川出版社 2015年
  • British Empire, Social Integration and the History of Economic Thought, Edited by Martin Daunton, Yasunori Fukagai and Junichi Himeno, Routledge, (forthcoming publication in 2016)
    など
主要論文
  • 「「ジェントルマン資本主義」論とJ.A.ホブスン研究」経済学史学会年報、36、14-24、 1998
  • Encounter with foreign photographers; The introduction and spread of photography in Kyushu, Reflecting Truth, Edited by N.C.Rousmaniere and M.Hirayama, Sainsbury Institute and Hotei Publishing, 18-29, 2004
  • Environmental Policy and Environmental Valuation: on its Problematic, The 21st Century Asian Conference on environmental Issues, 40-52, 2005
  • The new liberalism and the theory of social evolution; in relation to the cognition of “Class and Society”, Comprehensive Environmental Studies, 6 -1, 1-15, 2003
  • 「明治初期における上野彦馬の作品と作風―ヨーロッパの「知」と日本の「技」の融合」洋学史学会研究年報、洋学、21、167-193、2014
    など
翻訳
  • 「福祉経済学者としてのJ.A.ホブソン」, 西澤保『創設期の厚生経済学と福祉国家』(共著)第8章 ミネルヴァ書房 2009年(R.E. Backhouse, J.A. Hobson as an welfare economist, chap. 6 in No wealth But Life: welfare economics and the Welfare State in Britain 1880-1945, Cambridge, 2010)
  • レオナルド?ブリュッセイ『見える都市』ミネルヴァ書房 2016年近刊
    (Visible Cites; Canton, Nagasaki, and Batavia and the Coming of the Americans, Harvard University Press, 2008, originally from Reischauer Lecture at Harvard University)
    など
学会報告
  • 「言語の束」としての20世紀初頭の『自由帝国』思想: アダム?スミス解釈の分枝として、経済学史学会 第74回 全国大会、金沢、金沢大学、2010年
  • J.A.ホブスン人間福祉の経済学:ニュ-リベラリズムの展開(昭和堂、2010年)を書き終えて:経済学史と知性史の交錯、経済学史学会第110回西南部会、福岡、西南学院大学、2010年
  • Reconsidering the definition of New Liberalism and its variants, International Workshop on Cambridge, LSE, and the Foundations of the Welfare State: New Liberalism to Neo-liberalism, 国立市、一橋大学、2010
  • Canton and Nagasaki in Early Photographic images: considering the context of modernity and colonization, Conference of Canton and Nagasaki Compared in the Context of World History, Sun Yat-sen University, 2008
  • 広州からみた辛亥革命の重層性と梅屋庄吉:「同仁」の思想はナショナリズムを超えられるか、日中文化交流広領域国際学術シンポジウム、長崎、2010年
  • 20世紀初頭におけるニュー?リベラリズムと「正義」のコンテキスト、日本イギリス哲学会第36回全国大会、東京、国際基督教大学、2012年
  • 「経済思想史(研究)における「価値」のあつかい-「新しい世界史」像に応答して、東京大学東洋文化研究所科研「ユーラシアの近代と新しい世界史叙述」分科会「価値」研究会、2012年
    など
共同研究の成果:Proceedings
  • Hikoma and Foreign Teachers; Bridge of Cultures between Japanese Spirit and Western Skill, International Conference on Research of Old Japanese Photographs “International Exchange Depicted in Old Photographs”, Nagasaki University, November 2007
  • Rethinking on the British New Liberalism and Social Welfare: from the comparative views of Evolution and Eugenics’, The Workshop on the Economic Thought: fin-de-siecle to interwar, Yokohama 2007
  • The Three patterns of Social Integration against the Economic Crisis in 900~1910s:Social Imperialism, Liberal Imperialism and New Liberalism The Workshop on the Economic Thought: fin-de-siecle to interwar, Yokohama National University, 2008
  • Precursor in the making of welfare state: the contribution of J.A. Hobson’, The First International Workshop on ‘A Study of Thoughts on Improvement of Economic Society in 20th Century Britain, Kyushu University, 2008
  • The transformation of Liberalism in the British Empire 1900-1910, from Ethical Liberals to the National-Liberal Imperial Federation, The International Workshop of New Liberalism in Nagasaki, University Library, Nagasaki University, 2015
  • Making and Development of the Digital Archives at Nagasaki University, The Workshop on the Digital Humanities: Japan-Nederland Relation, Old Photographs, and Interactive Information Technology, Feb. 2016
  • Unknown part of world heritage: the history of modern Nagasaki Medical School 1857-1890,
    5th Young Scholar Forum for Medical History in Asia, Nagasaki, March, 2016
    など
書評
  • 北川勝彦『脱植民化とイギリス帝国』(2009年ミネルヴァ書房):政治経済思想史研究との対話を求めて、経済論集(関西大学)、59-3、2008年
  • 塩野谷祐一『ロマン主義の経済思想:芸術?倫理?歴史』東京大学出版会 2012年10月、経済学史学会年報、55-2、130-132、2014年
  • 平石耕『グレアム?ウォーラスの思想世界:来るべき共同体の構想』2013年未来社、社会思想史学会年報、No.38、241-245、2014年
  • 芝田秀幹『ボザンケと現代政治理論-多元的国家論、新自由主義、コミュニタリアン』芦書房、イギリス哲学研究(日本イギリス哲学会)、No.38、117-27年
    など
その他
  • 日蘭交流400 周年記念国際シンポジウム「蘭学歴史シンポジウム」長崎大学?洋学史学会、総括責任者、2008.10
  • 環境科学会長崎大会 事務局長, 2008.9
  • 日本の英学200年記念日本英学史学会第45回全国大会?日本英語教育史学会第24回全国大会合同大会(長崎大学)実行委員長 2008.10.25~27
  • 学術振興会科学研究費助成事業審査委員 2006-2014
  • 学術振興会科学研究費助成事業 平成26年度優秀審査委員表彰
  • 長崎外国語大学の「建学の精神」と長崎学、長崎学院創立七十周年記念誌―新「長崎学」への出発、39-47、2015年
    など

科学研究費補助金?その他の競争的研究経費

  • 2004~2007年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究B)「19世紀末?戦間期における経済思想の国際比較-経済社会の構想と経済政策のデザイン」(研究代表者深貝保則) 研究分担者
  • 2006~2007年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究C)「幕末明治初年における我が国の写真技法の復元再生に関する研究」(研究代表高橋則英) 分担研究者
  • 2006~2009年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究B)「ブリテン帝国とアメリカの経済思想とリーダーシップ:「帝国デザイン」の検証」 研究代表
  • 2007~2010年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究B)「20世紀イギリスの経済社会改良思想:ニュー?リベラリズムからニュー?レイバーへ」(研究代表関源太郎) 研究分担者
  • 2008~2010年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究C)「幕末明治期の初期写真技法の復元再生と再撮影に関する研究」(研究代表高橋則英) 研究分担者
  • 2009~2014年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究S)「ユーラシアの近代と新しい世界史叙述」(研究代表羽田正) 分担研究者
  • 2010~2015年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究B)「「新自由主義」の歴史的多様性:社会哲学と経済構想」 研究代表
  • 2012~2013年度日本学術振興会科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)「幕末?明治期日本古写真グローバル?メタデータ?データベース標準モデルの研究」 研究代表

社会活動

  • 昭和57年4月九州大学石炭資料研究センター学外研究員(平成26年3月まで)
  • 平成 6年 11月長崎市出島史跡整備審議会委員(現在に至る)
  • 平成18年4月長崎市環境審議会委員(平成27年9月まで)
  • 平成23年4月長崎県立図書館運営委員(平成25年3月まで)
  • 平成23年4月長崎県孫文梅屋庄吉常設展示整備構想策定委員(平成24年3月)

関連のあるお知らせ

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